漫画、アニメ(主に最遊記、ジャンプ、進撃の巨人)の感想。音楽(ラルク/hyde/HYDE)猫、カメラ等、煩悩上等日記。
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見慣れた風景は今、人で溢れかえっている。
どうやら世間では夏休みらしい。
頭の後ろら辺が鈍くしびれてくる。
─落ち着け
そう呟いて空を睨みつける。雲の間から星が見えた。
だって慣れているではないか。叩きのめされる事も、屈辱的な言葉を吐きつけられる事にも
しかし心とは裏腹に頭を中心に全身の血がゆっくりと静かに沸き立つのを感じる。
─泣くな。泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな。
何度も心の中で唱えながら足早に雑踏の中をすり抜け最短ルートで家に向かう。
階段を駆け上がり中々出てこない鍵に苛立ちながらドアを開け中に入る。そのまま玄関にヘたりこみそうになるのをなんとか踏みとどまり台所まで行き冷蔵庫の中の缶ビールを鷲掴むと一気に飲み干し流しに叩きつけた。
─泣くな
もう一度自身に命令を下す。
だが沸点に達した全身の血が体を戦慄かせる。
心の中の不本意で腑甲斐ないものが涙に変わり瞼の裏から溢れでるのを止められない。
…くやしい。
形容しがたい醜悪な感情に溺れてしまいそう。
私は強い人間ではない。ただ強くあろうと思ってはいる、あの時から。
泣いてどうにかなるではなし。
─それなのに
どうやら私は泣き虫だった小さい頃のままのようだ。
悔しくも情けない。
幼く、小さく、愚かで無力なままの。
解っていたはずだ。真っ向から対峙したあの時、六歳ぐらいの頃、お気に入りだった黄色いくまのポシェットと長靴を履いて家を飛び出し雨の中、無力な自分にただ悔し涙を流した時から。
この人とはうまく一定の距離を保たなければいけないと。好む好まざるに関わらず私が子供であることに変わりはない。なんとか理解はしてみても納得はできないのだから。
昔からそうだったね。人を平気で傷つけるくせに傷つけられるのは怖いか。あんたのそれはプライドなんかじゃない。ただの陳腐な見栄だ。
ドス黒い波に溺れかけているとふいに猫と目があった。何を考えているかわからないまん丸い目で淡々とこちらを凝視している。行儀良くお座りをしていてしっぽはきちんと前足に巻きつけられている。
私はきつく握りしめていた両手をゆっくりときほぐし、大きく深呼吸をした。
─O.K. クールに行こう
誰ともなしそう言い時計を見る。あと一時間ほどで仕事に向かわなければならない。私情を仕事に絡ませるのだけは絶対にしたくない。
確かにあの人の言葉に心臓を貫かれ打ちひしがれたさ。でもね、このくらいじゃ私の真ん中奥深くぶち抜き根付き息づいているこれは簡単には折れやしない。まぁ見てな。あんたは私の野良魂と闘争心にさらに火をつけたんだよ。
そんな私を相変わらず猫は微動だにせず見つめている。
あーあ、きっとマスカラが落ちて見るに耐えない顔になってるだろう。せっかくうまく塗れたのに。
でも大丈夫。確かにぐちゃぐちゃで満身創痍の状態だ。
それでも鏡に映った私はきっと不敵に笑っているだろうから。
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見慣れた風景は今、人で溢れかえっている。
どうやら世間では夏休みらしい。
頭の後ろら辺が鈍くしびれてくる。
─落ち着け
そう呟いて空を睨みつける。雲の間から星が見えた。
だって慣れているではないか。叩きのめされる事も、屈辱的な言葉を吐きつけられる事にも
しかし心とは裏腹に頭を中心に全身の血がゆっくりと静かに沸き立つのを感じる。
─泣くな。泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな。
何度も心の中で唱えながら足早に雑踏の中をすり抜け最短ルートで家に向かう。
階段を駆け上がり中々出てこない鍵に苛立ちながらドアを開け中に入る。そのまま玄関にヘたりこみそうになるのをなんとか踏みとどまり台所まで行き冷蔵庫の中の缶ビールを鷲掴むと一気に飲み干し流しに叩きつけた。
─泣くな
もう一度自身に命令を下す。
だが沸点に達した全身の血が体を戦慄かせる。
心の中の不本意で腑甲斐ないものが涙に変わり瞼の裏から溢れでるのを止められない。
…くやしい。
形容しがたい醜悪な感情に溺れてしまいそう。
私は強い人間ではない。ただ強くあろうと思ってはいる、あの時から。
泣いてどうにかなるではなし。
─それなのに
どうやら私は泣き虫だった小さい頃のままのようだ。
悔しくも情けない。
幼く、小さく、愚かで無力なままの。
解っていたはずだ。真っ向から対峙したあの時、六歳ぐらいの頃、お気に入りだった黄色いくまのポシェットと長靴を履いて家を飛び出し雨の中、無力な自分にただ悔し涙を流した時から。
この人とはうまく一定の距離を保たなければいけないと。好む好まざるに関わらず私が子供であることに変わりはない。なんとか理解はしてみても納得はできないのだから。
昔からそうだったね。人を平気で傷つけるくせに傷つけられるのは怖いか。あんたのそれはプライドなんかじゃない。ただの陳腐な見栄だ。
ドス黒い波に溺れかけているとふいに猫と目があった。何を考えているかわからないまん丸い目で淡々とこちらを凝視している。行儀良くお座りをしていてしっぽはきちんと前足に巻きつけられている。
私はきつく握りしめていた両手をゆっくりときほぐし、大きく深呼吸をした。
─O.K. クールに行こう
誰ともなしそう言い時計を見る。あと一時間ほどで仕事に向かわなければならない。私情を仕事に絡ませるのだけは絶対にしたくない。
確かにあの人の言葉に心臓を貫かれ打ちひしがれたさ。でもね、このくらいじゃ私の真ん中奥深くぶち抜き根付き息づいているこれは簡単には折れやしない。まぁ見てな。あんたは私の野良魂と闘争心にさらに火をつけたんだよ。
そんな私を相変わらず猫は微動だにせず見つめている。
あーあ、きっとマスカラが落ちて見るに耐えない顔になってるだろう。せっかくうまく塗れたのに。
でも大丈夫。確かにぐちゃぐちゃで満身創痍の状態だ。
それでも鏡に映った私はきっと不敵に笑っているだろうから。
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プロフィール
HN:
凛01号
性別:
女性
自己紹介:
ジャンプや最遊記が好物の隠れヲタ。
機械に疎くアナログ派。図書館に住みたいと思っている若干活字中毒者。放浪癖あり。呑み助。あー民。
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