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漫画、アニメ(主に最遊記、ジャンプ、進撃の巨人)の感想。音楽(ラルク/hyde/HYDE)猫、カメラ等、煩悩上等日記。
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クシェルはよくリヴァイを抱きしめた。朝起きた時仕事に行く前、夜眠る前には抱きしめてそっと額にキスをした。リヴァイは自分からせがんだ事は無いが彼女にはそれが分かるのか、リヴァイと静かに名を呼び優しく抱き寄せた。抱きしめられながらリヴァイはそっと彼女の顔を見つめる。伏せられた目と緩く結ばれた口元。それはとても綺麗でリヴァイは大好きだった。視線に気づいたクシェルは眩しそうに目を細め彼の頬を撫でた。ここは世界で一番優しく安全な場所だ。リヴァイはそう思った。


乱暴にドアが開く音がした。ケニーが帰ってきたようだ。リヴァイはベッドから降りドア越しにケニーの様子を伺い視た。彼は酒を片手に上着も脱がずにだらしなく座っていた。リヴァイに気づいた彼はガキは早く寝ろそう言って酒をあおった。リヴァイはそんなケニーを視ていたが何を思ったのかケニーの横に行き体をくっつけて座り込んだ。オイオイオイオイオイ、ママが居ねえと一人で寝ることも出来ねえのか?ケニーはからかう様に言った。リヴァイはじっとケニーを見上げていたが視線を外し何も言わずに目を閉じた。

自分の横で小さくうずくまる子供を視る。黒い髪、伏せられた目と緩く結ばれた口元。否が応にも面影が重なる。そうかそうだな、お前にはアイツの血が流れているんだな。
酒をあおろうとして中途半端に上がっていた手を下ろす。慣れない温かさが体の左側から伝わってきて思わず舌打ちしそうになる。勘弁してくれ。俺は人の親にはなれねえよ、なあクシェル。そう一人ごちてため息をついた。

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機械に疎くアナログ派。図書館に住みたいと思っている若干活字中毒者。放浪癖あり。呑み助。あー民。 
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